高齢化社会に伴い、ますますニーズが高まっている介護のお仕事。
おそらく多くの人が、介護の仕事はきついものと思っているのではないでしょうか。
しかし実は、介護のお仕事は非常に働きやすく、厳しい規約に縛られたりする
OLやサラリーマンをするよりも、むしろ生き生きと楽しく働ける穴場的な
お仕事だと思います。
今回は、そんな介護のお仕事についてのレビューをご紹介します。
目次
なぜ介護の仕事はきついと言われるのか
昔から、介護の仕事はきついと言われてきました。
その理由として、体の不自由なおじいちゃんおばあちゃんを支えたり、
トイレに連れていったり、おしめを替えたりと言った介護の作業は、
肉体的にも精神的にもきつそうに見えるからでしょう。
確かに、ご家庭内で介護している人は、毎日のことで、本当に
大変かもしれません。
昼も夜もなく、サポートしてあげなくてはなりませんし、気の休まる暇も
ありません。
そういうイメージがつきまとっているため、介護の仕事はきついとみられて
しまうのでしょう。
知ってびっくり！実はこんなに働きやすい介護の仕事
ですが、仕事として介護に携わる場合、介護者の負担の少ない方法で
利用者を介護できる体制が確立しているため、実はそれほど重労働な作業を
することは少ないのです。
一人で支えることが難しいような人は複数人で対応するのが常識ですし、
ベッドから降りる動作や寝返りを手伝うときなども、専用の道具が
あります。
施設内もてすりや車椅子、電動ベッドなど、介護に必要な設備はすべて
整っているので、介護者に無理が生じるようなサポートは、実は
ほとんどないのです。
すべての作業が負担なくてきぱきとこなせるよう、きちんと整備された
環境の中でのお仕事なのです。
働く時間も明確
ご家庭での介護と違い、当然勤務する時間もきちんと決まっていますので、
寝る間もなく介護するというようなことはありえません。
ご家庭での介護とは、まったく異なるものなのです。
勤務時間や条件も年々高待遇になってきている
高齢化社会により、介護従事者がますます必要な社会になってきていて、
どの施設も人材を欲しています。
当然、待遇や条件もよくなってきていて、勤務時間もきっちりと決められ、
給料もよく、休みや有給もしっかり取れるなど、働きやすい職場環境に
改善されてきています。
そのため、介護の資格を持っている人はますます重宝されますし、資格が
なくてもOKという募集も非常に増えてきているのです。
施設内はいわば保育所
介護施設のおじいちゃんおばあちゃんたちは、いわば保育所の園児たちの
ようなもの。
介護する人は、そばで食事を手伝ったり、トイレを手伝ったり、ベッドに
あがるのを手伝ったりする介護作業だけでなく、お遊戯会や編み物、
トランプ、体操、音楽会などのレクリエーションを考えたり、進行したり
します。
ですから介護の仕事は笑顔と感謝、楽しさで溢れ、和気あいあいとした
空気の中で働けるのです。
おじいちゃんおばあちゃんが生き生きと生活できるお手伝いをする仕事、
それが介護のお仕事です。
想像以上にかわいい高齢者さん
人間は年をとるにつれて子供に戻っていくなんて言われますが、介護の
お仕事をしていると本当にそうだなと感じます。
おじいちゃんおばあちゃんになっていくと、ちょっとしたことでも楽しそうに
ニコニコ笑いますし、本当に子供をあやしているような気分になります。
感謝されることのうれしさ、やりがい
日々介護のお仕事をしていると、こっちは仕事として当たり前のことを
やっているだけでも、おじいちゃんおばあちゃんから「いつもごめんねえ、
ありがとね」と感謝されます。
そう言われるだけでなんだかくすぐったくなりますが、やっぱり言われると
うれしいもの。OLやサラリーマンには味わえない充実感を味わえます。
それが介護の仕事のモチベーションとなり、充実して働けるわけですね。
介護の仕事内容
介護の仕事は、利用者が快適に楽しく生活できるお手伝いをすることです。
そのために、人間が生きるためにかかせない動作をサポートすることが
必要になります。
食事介助
利用者の食事のお手伝いです。
自分ではうまく食事を取れない利用者に、エプロンをつけたり食器を持って
あげたり、食べ物を口まで運んであげたりと言ったお手伝いをします。
また、利用者が楽しく食事できるように会話をしたり、食べ物をのどに
詰まらせないか、安全にも気を配ります。
排泄介助
利用者がトイレに行くのをお手伝いしたり、おしめを替えたりします。
排泄は非常にデリケートな問題で、やはり利用者も排泄を手伝ってもらうのは
恥ずかしいという思いもあります。
ですから、しっかりと気を配り、利用者が気兼ねせずに排泄ができるように
サポートして上げる気持ちが大事です。
入浴介助
入浴のお手伝いです。
お風呂場はすべったり段差につまづいたりと、さまざまな危険があります。
そのため、十分の安全に配慮しながら、利用者が気持ちよく入浴できるよう
お手伝いします。
また、体調によってはお風呂に入れてはいけない場合などもあるので、
利用者の体調管理もしっかりと行う必要がああります。
移乗介助
足の不自由な利用者は、車椅子への乗り移りやベッド、ソファへの移動なども
しっかりとサポートしてあげる必要があります。
必要に応じて、複数人でサポートをする場合もあります。
転倒したりしないよう、十分に注意してお手伝いしましょう。
介護の仕事は技術よりも気持ち
どんなに立派な資格を持っていても、おざなりな態度だと利用者は嫌な
気持ちになります。
ですから、介護で一番大事なのは優しい気持ちでサポートしてあげること。
笑顔で接してあげ、普段からコミュニーケーションを取り、お互いに楽しく
過ごすことができる人が、重宝されます。
利用者が楽しければ、働いている人だって楽しいのです。
介護の仕事のメリット
なんと言ってもやりがいがある
やはり介護の仕事の一番のメリットは「やりがい」です。
利用者が楽しく生活できるお手伝いをする仕事ですので、とても
感謝されます。
優しさと感謝を交換しながら働ける仕事ですので、事務的な会社の
仕事に比べ、人間的なふれあいの中で働くことができます。
介護の知識や技術が身につく
介護の知識や技術が身につきますので、自分の家族が介護が必要に
なったとき、非常に役立ちます。介護の仕事をしている人の多くが、
家族の介護に役立っていると感想で述べています。
楽しく働ける
人間的なふれあいの中で働ける職場ですので、毎日が楽しいと言える
数少ないお仕事です。
介護の仕事のデメリット
利用者の安全や体調を常に意識しなければならない
利用者の生活をサポートするお仕事のため、利用者の体調や安全を常に
見ていなければいけません。
場合によっては命にもかかわることの多いお仕事ですので、気配りが
できないと大変です。
コミュニケーション能力が求められる
人と接するお仕事のため、人とコミュニケーションを取ることが苦手な
人には向かないお仕事と言えます。
臨機応変さも必要
利用者が急に体調を崩したりと、予想外の出来事が起こることも少なく
ないため、とっさの判断が求められることも多いお仕事です。
資格があると有利なのはなぜか
資格がなくても働ける介護のお仕事ですが、当然資格を持っていると
より待遇面がよくなります。
有資格者しかできない仕事もありますので、当然資格があれば待遇も
よくなるのですが、実は資格を持っている人材を雇用側が求めるのには
もっと深い理由があります。
資格者がいることで施設への報酬が増える
介護施設などの運営において、施設内に上級の資格を持つものがいると
補助金や報酬額が増えるという現実があります。
例えば介護の資格のうち、もっとも取りやすい「介護職員初任者研修」だけを
持つ人が施設の一番の責任者である場合と、より上級の資格である「実務者研修」
を持つ人が責任者である場合とでは、施設への介護報酬額が大きく違ってくるの
です。
そのためどの施設でも、有資格者は労働力としての戦力以上に、施設の運営上の
理由で必要とされるわけです。
有資格者が多くいる施設と、少ない施設ではそうした報酬がまるで違ってくる
ため、施設運営に大きな影響を及ぼすのです。
働きながら資格を取れる
看護などの医療業務と違い、介護は無資格で働きながら、資格を取れる
のがよいところです。
資格取得のサポートをしてくれるサービスもたくさんありますので、
実務を経験しながら資格を取得できるので、非常に効率がよい環境と
言えます。
介護のお仕事のレビュー
Uさん（３０代・男性 / 特別養護老人ホーム）
私の働く特養は、要介護度の高い利用者さんが多いです。認知症の人もいる
ので、それなりに介護の経験が必要な職場ですね。とは言え、毎日同じ空間で
過ごす利用者さんたちなので、何をしてほしいのか、何をして上げれば
いいのかも把握していますので、仕事につらさとか大変さを感じることは
少なくなりましたね。
朝８：３０頃出勤したら、あっという間にお昼、夕方、そして帰宅時間に
なっています。
待遇はけっこうよいほうなので、ほぼ仕事に不満はないですね。
Tさん（４０代・女性 / デイサービス）
じいちゃんばあちゃんたちのお世話で毎日バタバタです。
朝は送迎車でみなさんの家までお出迎えからはじまりますが、うちの
じいちゃんばあちゃんたちはみんな本当に元気で、元気すぎて困るくらい
です。
食事の世話をしようとしても、自分でできるわーと言いながらボロボロ
こぼすのでこっちが大変です。想定外のこともしょっちゅう起きるので
何もない日のほうがめずらしいです。
大変なこともいっぱいあるけどなんだかんだこの仕事を辞めたいと思った
事はないので自分には性にあってるんだと思います。
Fさん（４０代・女性 / グループホーム）
私はグループホームで働いていますが、正直いって大変です。
認知症のある利用者が対象なので、こちらの段取り通りに仕事が進むことは
少ないです。一番たいへんなのが体位交換です。原則として２時間ごとに
姿勢をかえてあげないと床ずれします。それぞれの利用者の最適な体位を
把握するのにかなり慣れが必要です。
そのほか下の処理や食事の介助など、大変なことが多いですが自分ではできない
利用者の気持ちになってみると、頑張ろうという気持ちになるから不思議ですね。
楽な仕事ではないですが、もっとこの仕事を好きになってくれる人が増えて
ほしいです。
Iさん（３０代・男性 /有料老人ホーム）
僕は当初、無資格で介護の世界に入りました。その後介護福祉士の資格を取る
までにいたり、今の施設で働いています。
女性の利用者の多い施設の中、男性職員はモテモテですｗ
こちらは仕事として日々お世話をしていますが、何をしてあげても「ありがとう」
と満面の笑みで迎えられますｗ
この感謝の言葉をもらえるから、今日までこの仕事を続けられているんだと
感じます。楽なことばかりではないですが結局自分はこの仕事が好きなんだと
思います。
Hさん（２０代・男性 / デイサービス）
無資格でデイサービスの職場に応募したところ、あっさり採用になりました。
面接中に、「在籍中に資格を取ってもらえると、待遇も上がるから」と言われ
現在も勉強中です。資格はなくても仕事内容は有資格者の先輩方とほとんど
同じです。苦手なのがレクリエーションの進行係で、いつもトチってしまい、
利用者さんたちにからかわれてしまいます。でもそれも暖かくて、よい職場ですよ。
大変なことは、やっぱり下の世話ですね。働き始めて４ヶ月になりますが
まだ苦手です。僕、けっこう鼻が効くほうなので、匂いがやっぱり気になって
しまいます。先輩は「そんなの息止めとけば気にならんよ。すぐ慣れるって」
と言いますが、なかなかそうもいかず、苦労しています。それ以外は、みんな
いい人だし、働きやすいですね。
まとめ
介護の仕事は、技術よりも人と人との寄り添いが大事なお仕事です。
大変なことも多いですが、毎日感謝されて「ありがとう」と言ってもらえる
仕事というのは、なかなかありません。
やりがいと言う点では他のどんな職種にも負けないお仕事なので、ちょっと
興味があるという人は、ぜひチャレンジしてみて下さい。
これからますますニーズが高まっていくお仕事ですよ。
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