面接時、あるいは書類の作成時において、面接官によい印象を持ってもらうには
どうすればよいのでしょうか。
自分のスキルを最大限アピールすればよいのか、人柄をアピールすればよいのか。
誰もが悩むところだと思います。
目次
面接や書類作成で間違いがちなこと
採用を勝ち取るためには、「自分の特技や実績をできる限りアピールする
ことが重要だ」と誰もが考えがちです。とくに30代以上で、ある程度
仕事でキャリアを積んできた人は特にそう思います。
過去のキャリアや経験、特技を事細かに伝えて、使える人材だと思って
もらうことこそ採用への近道だと考えます。
逆になんの実績も作れずに終わってしまった人も、必死になって能力が
あることをアピールしようとします。
能力がない人物は必要とされないと考えてしまうからです。
ですが、実はこの考え方は非常に危険です。
採用者側にとって、このように自分の実績を声高にアピールする人ほど、
採用を敬遠したくなるのです。
なぜなら、「俺はできるよ」的な人物は、すでに働いている先輩社員さん
たちとの調和を見出しかねないからです。
会社にとっては、当然これまで働いてきてくれた社員さんのほうが大事です。
後から入ってきた人間が、これまで頑張ってきてくれた社員の調和をみだす
ような事態は好みません。
つまり、彼らとうまくやっていってくれる人材が必要なのです。
ドラマのように、突然やってきた優秀な人物が他を押しのけて業務を刷新する
といったことは、現実的にはまずないのです。
とは言え、当然ながら何もできない人材では、余計に採用される確率は
低くなります。
そのため、自分の能力や実績のアピールも当然必要です。
では、どのようにしてそれらを伝えればよいのでしょうか。
採用担当者に好まれる実績のアピールの仕方は?
上手に自分の能力や実績を伝えるには、事実をできるだけ客観的に伝えると
同時に、周囲への感謝や気配りも忘れずに添えることが重要です。
ただし、言葉で「私は周りとの協調性を大事にします」と言っても、
あまり採用担当者の心には響きません。「私は仕事ができます」と
言葉で言っても、なんの説得力もないのと同じです。
キャリア・実績の理想的な伝え方
「私は、これまでに○○のプロジェクトに携わり、チームリーダーと
して○○の開発をさせて頂きました。このプロジェクトは無事に成功を
することができ、会社に貢献ができたことにとても喜びを感じています。
ただし、この成功は本当に上司や一緒に頑張ってくれたメンバーの力添えが
あってこそのもので、私はあくまでその一員として頑張ることができた結果
であり、よい経験をさせて頂いたと感謝しています。」
このように話を伝えると、採用担当者さんにも印象よく、自分の実績を
伝えることができます。
会社の和を乱さず、仕事もきちんと頑張れる人物だと捉えてもらいやすく
なります。
キャリア・実績の悪い伝え方
「私はこれまでチームリーダーとして大きなプロジェクトに携わり、
会社に対して多大な貢献をしてきたと自負しております」
と、自分の功績だけを全面に出してしまうと、非常に印象が悪く
不採用のリスクが高まってしまいます。
また、どんなに結果を出してきたとしても、そういう仕事環境を
くれた会社への感謝を含めた言い方をしないと、横柄さを感じ
させてしまいます。
高齢での転職ほど謙虚さが大切
とりわけ、年齢の高い転職となると、ますます謙虚さが大切になります。
例えば30代半ばを超えての転職ともなると、先輩社員さんが自分よりも
年下であることも十分あり得ます。
先輩からすれば、途中から入ってきた後輩とは言え、年上の人に仕事を
教えるのはなかなか難しいもの。
教わるほうは年下に教わることは難しくないですが、教える側は
相手が年上というのは、扱いが非常に難しいのです。
ですから、変にプライドが高かったり、実績を声高にアピールする人材は
周囲とうまくやっていけないと判断され採用を見送られてしまうのです。
年齢が高いほど転職が難しくなるのには、こういった事情も絡んでくるのです。
能力よりも協調性
どんなに仕事のできる人物であっても、初めての会社の業務を全く教わる
ことなくこなせるはずはありません。最初は必ず先輩に仕事を教わるところ
からはじまります。
ですから、過去の実績や能力をどれだけアピールされても、採用担当者から
見れば、「前の会社の話」であり、あくまで参考程度の情報です。
実際にできる人物かどうかは、仕事をやらせてからでないと判断できません。
ですから、採用担当者が一番注意してみているのは、協調性がありそうか
どうかなのです。つまり、人間性を見ているのです。
仕事の能力は、その後の話なのです。
仕事ができすぎても印象が悪くなることも
会社にとって、仕事ができる人というのは、当然必要です。
しかし、仕事はできるけどまわりや上司からあまり好かれない人って
いますよね。
こういう人は、他の人の気持ちがわからなかったり、自分よりもできない
人に対して態度が悪いことが多く、会社としても扱いづらい人です。
かと言って、その人がいないと仕事が回らなくなるので、外すことは
できない・・・こういう人が一番扱いづらい人物です。
どの会社にも一人はいるタイプですね。
もしあなたが、仕事に対して自信がある、あるいは他の人の仕事ぶりに
不満があるタイプなら、自分の振る舞いが他の人の気分を害していない
か、よく考えてみましょう。
そういう人は、やはりそういう空気が態度や言葉遣いに出てしまうので、
採用担当者にも伝わります。
「この人、扱いづらそうだな」と思われたら、採用も遠のいてしまいます。
「会社とはみんなと一緒に仕事をする空間である」ことを前提において
自分をアピールしていけば、転職に成功する可能性は高くなるでしょう。
採用担当者の本音
採用担当者は、これまでに数多くの人を面接してきています。
ですので、数多くの人たちの自己アピールを見てきているので、
あなたのキャリアや経歴を聞いても、はっきりいうと
「ふーん、そうですか」程度の感想しかありません。
それだけで採用、不採用を図る基準にはなりません。
ですから、自分のアピールをどうするかを必死になって考えるのは
あまり意味がありません。むしろ、あまり過剰にアピールしすぎると
マイナスにさえなってしまうことを知っておきましょう。
まとめ
書類作成や面接時に、いかにして自分の実績を伝えるかというのは
もちろん大事です。
ですが、過去の実績は過去の実績であり、実は採用担当者にとっては
参考程度のものです。
むしろ大事なのは、会社という空間の中で和をみださず働いてくれる
人物かどうか、素直に指示に従ってくれる人間か、そこがもっとも
重要なのです。
もしあなたが採用する側なら、どんなに優秀でバリバリの実績を
もった人でも、扱いにくそうだと感じたら採用したくなく
なりませんか?
ですので、自己アピールをする時は前職の会社や同僚への感謝も
合わせてアピールするのが大事だと言うことを忘れずにいましょう。
ぜひ参考にして下さいね。
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