失業保険申請中や、受給中も、少しでも生活の足しにしたいと
思ってアルバイトや単発のお仕事をしたりしていませんか?
失業保険受給中の労働は、100%不正になるわけではありませんが、
必ずハローワークへの申告が必要になります。
悪質な場合は、受け取った金額の3倍の金額を返還しなければ
行けない場合もありますので注意が必要です。
目次
不正受給とみなされる例
不正受給の多くは、労働とみなされる行為を行っていながら、
ハローワークに申告せずに失業保険を受け取ったことに
起因します。
申告さえしていれば、問題のないことがほとんどなのですが、
これが不正になるとは思わずに、申告をしなかったという例も
多いです。
不正受給に当たる例をあげてみましょう。
意図的な不正受給の例
失業保険中にアルバイトをして収入を得た
失業保険受給中にアルバイトをするには、必ずハローワークへの
申告が必要になります。アルバイトをしてもよいかどうかは各
都道府県のハローワークの判断によりますが、待機期間中で
なければ、単発的なものについては許可がおりやすいです。
ただし申告なしに働いてしまうと、不正受給と判断されてしまいます。
19日から次の仕事の出勤が始まったが、失業保険の支給日が20日だったため、開始日を2日遅く申告した
失業保険は、就業する日が決まった場合、その前日までしか
受給する権利がありません。
たとえ1日でも、働いた期間に受け取ってしまうと不正受給と
なってしまいます。
定年退職をし、今後働く意志がないのに失業保険を受け取った
失業保険は、働く意志がある人にのみ支給される制度です。働く意志が
ないのに偽って失業保険を受け取ると、不正受給となってしまいます。
就職活動をしていないのに、活動をしているように虚偽の申告をした
働く意志の有無を確認するために、何月何日に面接を受けたと言った
就職活動状況を報告する義務があります。この際、やってもいない就職
活動を申告して嘘がバレると、失業保険の支払いが停止されてしまいます。
不正と気づかずに受給してしまった例
次の就職先が決まり、無給の研修期間があったが特に申告をしなかった
このような場合、たとえ無給であっても申告をする必要があります。
友人の家の引っ越しの手伝いをした。報酬は受け取っていない
このような場合でも、ハローワークへの申告が必要になります。
この日は就職活動を行えなかったという事実として、申告の義務があります。
Yahooオークションやメルカリなどに商品を出品した
これも収入があろうとなかろうと、申告する義務があります。
無償のボランティアに参加した
無償であっても、ハローワークに申告する必要があります。
この日は就職活動を行えなかったという事実として、申告の義務があります。
失業保険受給中にFXを継続的に行って利益を得た
生業として行っていない場合は申告する義務はありませんが、継続して
利益を上げている場合、生業と見なされてしまいます。
なぜ不正がバレるのか
不正がバレる一理由でもっとも多いのが、密告によるものです。
本人はこっそりとやっているつもりでも、見ている人は見ていると
いうことでしょう。
通報は匿名でもできてしまうため、「自分だけずるしやがって」と
思われて密告をされるのが多いのでしょう。
その他、ハローワークでランダムにコンピュータで抽出された人を
追跡調査する場合もあります。
正しく申告しても、失業保険の日数が減るわけではない
失業保険受給中に、単発的にアルバイトをしても、失業保険の日数が
減るわけではなく、支給日が後日にずれ込むだけですので、正直に
申告するのが一番です。
嘘をついたり隠したりするのは得策とはいえません。
不正にあたってしまうかどうかわからない場合は、あらかじめ
ハローワークに確認しておきましょう。
早めの就職なら「再就職手当」がもらえる!
長い給付制限期間が終わり、やっと失業保険がもらえるように
なったのに、就職が決まってしまった。。
そんな時、なんだか損をした気になって、つい失業保険を受け取り
ながら働いてしまいたくなります。
そんな人のために、再就職手当というものがあります。
これは、失業手当の支給残日数が3分の1以上残っている場合、
受け取ることができる手当で、本来受け取れる金額の60~70%
が支給されます。
全額ではないものの、次の仕事もしながらその金額がもらえる
ので、早めに次の仕事が決まってしまった方も損をしないように
配慮されたありがたい手当です。
失業保険給付中にアルバイトができる期間
失業保険中でも、申告をすればアルバイトも可能ですが、やって
よい期間とダメな期間があります。
間違えてしまうと後で問題となりますので、しっかりと把握して
おきましょう。
待機期間中は働いてはいけない
「待機期間」とは、ハローワークに失業保険の申請手続きを行った
日からの7日間のことを指します。
待機期間中は、ハローワークがあなたの失業状況を確認する期間
となり、この期間に働いてしまうとあなたの就業状況が変わって
しまうため、また1から待機期間がやり直しとなってしまいます。
そのため、この待機期間中はどんな理由があっても無断で働かない
ようにして下さい。働かなければいけない事情がある場合は、必ず
ハローワークに申告しましょう。
給付制限期間中・受給期間中は単発的に働いてもよい
給付制限期間とは、自己都合で退職した人が、失業保険を認定されて
から初回の振込を受け取るまでの3ヶ月間のことを言います。
3ヶ月はかなり長いため、少しでも生活の足しにしたいと思う人も
多いでしょう。
また、受給期間中は、実際に失業保険を受け取っている期間の
ことです。
この期間中は、断続的にであればアルバイトも認められることが
多いです。
前述したようにアルバイトをして得た金額分は、失業保険から
差し引かれて支給されますが、給付期間後に全額支払われますので、
失業保険を損すると言ったことはありません。
いずれの場合も、ハローワークにきちんと申告してからアルバイトを
すれば不正受給とは見なされませんので、正直に申告をすれば
よいだけです。
失業保険は生活を保護するためのものではない
失業保険は生活を保護するためのものではなく、次の仕事を探すまでの
サポートするための制度です。
そのため、働く意志がない人や就職が決まった人は受け取る権利が
なくなります。
失業保険の財源も限度があるため、国としてもできるだけ無駄な支給を
抑えたいという思いがありますので、不正が発覚してしまうと今後一切
失業保険を受け取れなくなってしまいますので、十分に注意が必要です。
まとめ
失業保険の不正受給は、おそらく多くの人が知らず知らずやってしまって
いると考えられます。
実際、不正受給が発覚するケースは全体の数から見るとわずかだと
思います。
その分、見つかった時の処罰は厳しく、悪質と判断されると3倍返しを
要求される場合もありますので、十分に注意して下さい。
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