高齢化社会になり、ますます需要の増えている介護の仕事。
介護の仕事はきついという人もいますが、実際はどうなのでしょうか。
僕の母は50代手前で、ある日突然思い立って介護福祉士の資格を取り、
10年以上介護の仕事をしていました。母は当時としてもめずらしく、
知人のつてから個人で仕事を請け負うようになり、在宅介護で週に2~4件
を回っていました。
僕も介護関係の会社で働いていた時に福祉用具専門相談員の資格をとり、
その後、母の介護の仕事をサポートしてきました。
いろいろな介護施設を回ることも多く、なまの現場もたくさん見てきました。
今回は介護のお仕事の率直なレビューを書いてみたいと思います。
目次
介護と看護の違い
そもそも、介護と看護の違いはなんでしょうか。
簡単にいうと、介護は「日常生活を支援するための福祉のお仕事」です。
すなわち、利用者さんがすこやかな生活を送れるようにお手伝いをする
お仕事です。
看護は、「療養上のお世話と診察の補助」が主な業務となります。
すなわち、病院や診察機関で働くことがメインの医療職となります。
医学的な知識が必要な看護と違い、介護は利用者さんの生活をサポート
するための知識が必要な業務で、より利用者さんの気持ちに寄り添った
お仕事と言えるでしょう。
時給はどれくらい?
介護の仕事は1000円~2000円と、高時給です。
さらに資格をもっていれば、それに応じて時給もあがるので、
稼げる部類のお仕事になります。
資格は必要?
介護のお仕事には主に下記のような資格がありますが、実は資格がなくても
働けるお仕事がたくさんあります。
実際、筆者も福祉用具専門相談員の資格はとりましたが、介護の資格は
とらずにお仕事をしていました。
資格があったほうがより専門的な業務につけますし、その分お給料も
高くなりますが、資格がなくてもまったく問題なく働けます。
先に資格を取るのは働くのは時間や経済的に厳しいという人も、最初は
無資格で働けるお仕事をしながら「介護職員初任者研修」という最初の
資格を取得するのがよいでしょう。
ちなみに介護職員初任者研修の受講料は6万円~15万円程度で、
自宅学習も含め約130時間程度のカリキュラムとなっています。
難易度も低く、万が一不合格となってしまっても追試で全員が合格する
というものなので、多少の費用はかかっても、やはり介護職員初任者
研修を取っていれば有資格者として扱われる分、給与などの待遇が全然
違いますね。
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介護の仕事に関する資格一覧
介護職員初任者研修
食事、入浴介助、更衣などのサポートに関する知識を取得します。
介護福祉士実務者研修
介護職員初任者研修の次のステップで、さらに幅広い講義や実技が
入ってきます。
介護福祉士
介護業務に3年以上従事するか、資格学校で単位を取得、卒業した人
が受けられる国家資格です。
介護福祉士は介護業務のみならず、スタッフを束ねるリーダー的な
立場や管理業務なども任されることがあります。
ケアマネジャー(介護支援専門員)
社会福祉士もしくは介護福祉士の資格を持ち900日以上(約5年)の
業務経験を経た人、または相談援助業務経験が5年以上ある人が受験できる
資格です。利用者のケアプランを作成したり、介護を要する人の自立への
計画を立てるなどの重要なポジションとなる資格です。
介護予防運動指導員
介護予防専門の指導員として、利用者の日常生活をサポートするための
プログラムを作り、マシントレーニング、自立支援の運動を指導します。
介護の仕事は、肉体的には意外と楽
僕の母は非常に体が細く、体重は38kgくらいしかなく、はっきり
言ってガリガリの体型です。
ですが自分よりも大きい70kg近い男性をベッドの上で起こしたり、
歩く補助などを当たり前にしていました。
介護は一見、力仕事のように思われがちですがそうではなく、
利用者さんを安全に、かつ自分にも負担がないようにサポートする
やり方がきちんと確立されているので、力がなくても楽に対応する
ことができます。
自分ひとりの力では介助できないような人は数人で対応したり、それに
応じた介護用のアイテムがあるため、決して無理なハードワークは
要求されません。
無理をすると、利用者も介助者も両方あぶないので、必ず安全に配慮して
無理なくサポートできるようになっています。
介護のメインは生活援助と身体介護
生活援助って?
生活援助とは、利用者や家族が行えない日常生活上の活動を
お手伝いする事です。
具体的には、利用者に直接ふれずにできる援助の事で、
以下のようなものです。
・利用者の部屋の掃除
・日常の範囲内の食事の支度
・洗濯、買い物
・薬の受け取り
・見張り
逆に、援助に含まれないものは以下のようなものです。
・本人以外の部屋の掃除
・庭の草むしり
・家具の移動
・お誕生日会など日常を外れた料理や準備
援助に含まれないものは行ってはいけないと決まっています。
身体介護って?
身体介護とは、利用者のからだに直接触れる介護の事です。
また、利用者と一緒に体を動かしたり、専門的な知識を必要と
するものも含まれます。
具体的には以下の様なものです。
・食事介助
・トイレ、着替え、入浴の介助
・通院や外出の介助
・寝返りの補助、移乗・歩行の介助
・共に行う調理や掃除などの家事
・服薬の介助
現場の本音「下の世話」なんて慣れればまったく気にもならない
介護のお仕事のイメージを悪くしているのが「下の世話」。
確かに他人のうんちやおしっこなんて、汚いしくさいし、見るのもいやだと
思われがちです。
僕も下の世話はさんざんやってきましたが、「よくそんな仕事できるな」と
知人に言われました。
しかし、現場で毎日介護をしている介護職の人たちは、そんなこと微塵も
感じていません。
おむつの交換や排泄後の処理は、毎日当たり前に起こること。
すぐに慣れてしまうというのが本音ですし、なによりもこの排泄という
行為は、人間である以上、必要不可欠な行為です。
排泄が自分でできなくなるのは主に2つの原因があります。
「身体的な機能の低下によって自分でトイレにいけなくなる場合」と
「認知機能の低下によって排泄をコントロールできなくなる場合」
です。
特に身体的な機能の低下によってトイレにいけない人は、自分では
排泄物を処理できないわけです。ですが、意識はしっかりとしている
ので、おしめの中に排泄した後は当然気持ち悪いのです。
ですからそれを処理してくれる人がいてはじめて快適に生きていける
のですから、介護職がきついとか汚いとか、そんな次元の低い話で
はなく、感謝される仕事であることに誇りを持っていい仕事ですね。
利用者だって恥ずかしい
健全な体をもつ人はつい忘れがちですが、介護をされるおじいちゃん
おばあちゃんも人間ですから、おしめを替えてもらうのも本当は恥ず
かしいのでです。
自分のうんちやおしっこだけでなく、下半身も見られるわけです。
逆の立場だったら、恥ずかしくないですか?
しかも、替えてくれる人が同性とも限らないわけですよね。
僕も基本的には男性のおしめしか替えないようにしていましたが、
ちょうど僕しかいなくて、女性のおしめを替えることも時々ありました。
そんな時は必ず「○○さんに替えさせてしまって、ごめんねえ・・」と
言われたものです。
この言葉には、やっぱり男性に自分のうんちや下半身を見られてしまう
ことの恥ずかしさが凝縮しているんです。年をとっても、女性は女性
なんですよね。
だから、僕もこういう時は笑顔で「なに言ってるの、すっきりしようね」
と言ってあげながら、自分しかいないことに申し訳なく思ったものでした。
優しい気持ちで介護すれば、下の世話なんてなんの苦にもなりません。
自分の赤ちゃんのおしめを替えるのが苦痛のお母さんがいますか?それと
同じなんですよね。
おすすめはホームヘルパー
ホームヘルパーは利用者のお宅を訪問して、決まった時間
(通常、1時間~2時間)の間、依頼された業務を行います。
業務内容は主に生活に関わること、例えば買い物や洗濯、掃除
などです。
時間が決まっている
ホームヘルパーのいいころは、時間が限られている事です。
だいたい2時間くらいまでなので、それが終われば帰る事が
できるため、時間のない人でも働きやすいです。
契約以外のことはしてはいけない
ホームヘルパーは利用者のお宅でのお仕事なので、利用者も
気兼ねなくなんでも頼みがちになります。
人によっては、マッサージや庭掃除などを頼んできたり
する人もいますが、契約以外の事をしてしまうと、
問題になるため、きっぱりと断ることができます。
ですから、契約以外のつらい仕事をさせられたりする事は
ありません。
施設で働くなら「サ高住」か「小規模多機能」
サ高住とは、サービス付き高齢者向け住宅の事です。
サ高住は要介護の度数が低めで、自立して生活できる人が
多いので、身体介護よりも簡単な生活援助がメインになる
ことが多いです。
そのため、施設で働くならサ高住がおすすめですね。
また、小規模多機能とは、小規模多機能型居宅介護の事で、
利用者が可能な限り自立した日常生活を送ることができるように
利用者をサポートする施設です。
そのため、自分の事はできるだけ自分でしてもらうので、
肉体的には楽ですね。
介護の仕事は低賃金?誤解の多い介護の待遇
介護の仕事は低賃金だと思われがちです。
確かに昔は、介護職につく人手が少なく、一人あたりの仕事量が多い割には
給料に反映されにくいという現場も多かったです。
しかし現在では介護職の人に対する待遇はどんどん改善されており、
給与面も勤務時間もかなり改善されてきています。
実際、求人募集を見ても、むしろ他業種よりも高待遇なお仕事が
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楽に働きたいなら介護度の低い職場を選ぶのがポイント
介護が必要な人は、要介護1や要介護2というふうに数値で表されます。
介護度が高い人ほど体が不自由なため、サポートする側も労働量が増える
可能性がありますので、できるだけ楽に働きたいなら、介護度の低い人の
集まる職場を選ぶのがポイントです。
ただし、どんな仕事も慣れと経験で楽にこなせるようになってきます。
介護はきつい、汚いというイメージがどうしてもありますが、実際は
そんな事はなく、これほど要領がよくなっていく仕事もないんじゃないか
と思うくらい、慣れによって楽になっていきます。
まとめ
介護の仕事は、今ますますニーズの高い仕事になっています。
メリットとしては、時給が高めなこと、人の役に立つ仕事で
あるということです。
実際に現場にいくと、おじいちゃんおばあちゃんて、子供
みたいにかわいい人が多いです。しわしわの顔で「ありがと」
とか言われるとくすぐったい気持ちになります。
この気持は文字ではあらわせませんね(^^)。
資格があればそれだけで時給も上がりますし、やりがいの
ある仕事としては群を抜いています。
また、40代50代の人が特に必要とされているので、
年齢的になかなか仕事がないという人も歓迎されますよ。
僕の母は50代で介護福祉士の資格をとってから生き生きと
介護の仕事をしていたので、人の役に立っているという気持ち
よさがすごくあると言っていました。
ぶっちゃけ、給料も良かったです。
稼ぎたい人、やりがいのある仕事がしたい人におすすめですね。
介護のお仕事の総合評価 | |||||||||||||||||||||
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この仕事に向いている人 | |||||||||||||||||||||
やりがいのある仕事がしたい人 / 人の役に立ちたい人 / 人とコミュニケーションを取るのが好きな人 / 高時給で働きたい人 | |||||||||||||||||||||
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介護の仕事に対するみんなの評価
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いい記事ですね。「おしめを替えてもらう側だって恥ずかしい」とは、はっとさせられました。私も介護職で2年働いていますが、確かにその通りだと思いました。仕事なので、多少面倒くさいなあと思いながらおしめを替えてるときもありますが相手だって自分で替えれるなら自分で替えたいですよね。
相手に優しくなれれば、もっと介護の仕事が楽しくなると思いました。