ここ数年の間に、働く形態も大きく変化してきました。
一昔前までは、仕事探しと言えば正社員の募集を探すのが常識で
したが、現在では様々な雇用形態があり、派遣で働くのもひとつの
雇用形態として一般的となりました。
むしろ、ひとつの会社で生涯働く「終身雇用」という考え方が
一般的ではなくなってきた現在では、派遣のほうがメリットを
感じるという人も多いと思います。
今回は、派遣として働くことのメリット、デメリットをあげてみたいと
思います。
目次
派遣で働くメリット
採用されやすい
まず第一に、採用されやすいというメリットが挙げられます。
正社員として会社を探すと、会社側は中長期的な視野で優秀な人材を
求めているため、やはり採用までの道のりが長く、厳しくなりがちです。
その点、派遣であれば、就業先も非正規雇用を求めているため採用までの
敷居が低いです。
採用までのやりとりが簡単
派遣会社は人を派遣するのが仕事なので、当然できるかぎり契約を取ろう
と頑張ってくれます。
そのため、就業先との細かなやりとりは派遣会社が行うので、面倒くさい
手続きや交渉事が少なくてすみます。
自分の希望の職種や条件を伝えれば、後は派遣会社が仕事を紹介してくれる
のを待つか、派遣会社の持っているお仕事情報から行きたい会社を探して
希望を出すだけなので、正社員の募集に応募するよりも手間がかからずに
すみます。
また、就業先によっては面接なしで、即採用となる会社もあります
ので、とにかく早く働きたいという人には非常にありがたいです。
時間の自由が聞きやすい
派遣の場合、1日6時間、週に4日と言った勤務体制の仕事の募集も
多いため、時間の自由もききやすいのが魅力です。
時給が高い
派遣の場合、アルバイトをするよりも時給が高い場合が多いので
どうせ働くなら派遣のほうがメリットが高いことが多いです。
正社員の場合、会社次第では残業がつかなかったり、時給換算
するとすごく安い時給で働いていたりする事がどうしても
起こりえますが、派遣会社の場合は、会社対会社の契約なので、
そういった理不尽な事がおきにくい傾向にあります。
有給も使える
派遣会社でも、しっかりと有給制度を使えます。
原則として半年以上、8割の出勤で就業すれば、有給を10日
もらえることができます。
また、直接雇用の場合、どうしても有給を使いにくいという状況が
多いですが、派遣社員の場合は、有給を消化しやすい環境が整っている
のがありがたいところです。
短期・中期・長期を選んで働ける
正社員となるとどうしても長期雇用が前提となるため、一時的に
働きたい人には不向きです。
その点、派遣の場合は期間を選んで仕事を探せる上、パートや
アルバイトでなく、社員として仕事ができるので利便性がとても
高いと言えます。
また、時間の融通も聞きやすく、主婦の人でも働きやすいです。
会社の様子をみながら働ける
仕事内容や会社内の人間関係などは入ってみないとわからないので、
入ってみた結果、とても働きにくい会社だったらどうしようという
不安があります。
派遣の場合、もし働いてみて自分には合わないと感じたら、早めに
退職を申し出ることも可能です。そういった融通がききやすいのも
派遣の魅力です。
正社員を探す間のつなぎになる
正社員を目指したいけどすぐには見つからないと言った人も、
求職活動をしながら派遣で働くことが可能です。
正社員として採用されれば、派遣を退職すればよいので仕事探しの
つなぎとしても利用しやすいです。
職種が多い
派遣会社の多くは、幅広く仕事を取り扱っているため職種が非常に
多いです。自分の知らない業界の仕事なども紹介してもらえ、
自分にとても合った仕事につけたというケースも多いです。
逆に特定の業種に特化した派遣会社もあり、自分の働きたい業種で
就業先を探したいという人は、そちらを利用するといいですね。
過去の実績が影響しにくい
仕事に飽きやすく、職場を転々としてしまっているという人でも、
派遣の場合はあまり影響なく仕事を紹介してもらえることが多い
です。
女性が働きやすい
結婚や出産、育児などで、どうしても女性は腰を据えて働きにくい
ため、雇われやすく辞めやすい派遣というスタイルは、女性にとって
非常に働きやすい環境と言えます。
社会保険に加入できる
派遣であっても、社会保険に入ることができます。
原則として、2ヶ月を超える就業者はは社会保険に入ることが
義務付けられていて、保険料は半額を派遣会社が負担してくれる
仕組みになっています。
自分だけでなく、お子さんも保険に加入することもできるので
安心して働くことができます。
健康診断も受けられる
派遣会社は、雇用契約を結んだ派遣スタッフの健康と安全を守る
義務があります。
そのため派遣でも、一定の条件を満たせば健康診断を受けることが
できます。
健康診断の実施条件は、就業時間や期間に応じて派遣会社ごとに
決まっているので、気になる人は事前に条件などを確認しておき
ましょう。
派遣で働くデメリット
ボーナスがない
派遣スタッフで働く場合、やはりいちばんネックになるのがボーナスが
ないこと。出るところもありますが、基本的にはあまりないしょう。
交通費が出ないことが多い
派遣の場合、交通費が出ない、もしくは時給に含まれていることが
多いです。
そのため就業先までの交通費があまりにも高いと、働くモチベーションが
低下してしまう場合も。
交通費が気になる人は、事前にしっかりと交渉しておきましょう。
会社によっては、時給を少し上げてくれたりと言った対応をしてくれる
ところもあるので、黙っているよりは交渉してみるほうがよいでしょう。
就業先の都合で契約が終了になることも
就業先が人員削減を考える場合、やはりまず一番に契約解除されるのは
派遣社員です。そのため、予期せぬ契約終了で突然無職となってしまう
こともあります。
3年以上働くことができない
派遣スタッフは、原則として3年以上同じ会社もしくは同じ部署に
務めることができません。
これは労働派遣法で決められているルールで、3年を経過すると
就業先を変えるか、就業先に直接雇用されるか、あるいは就業先で
部署を変えるかという選択をせまられることになります。
ですので、長期的に働きたいという人にとっては、派遣で働くには
大きなデメリットと言えますね。
ただ就業先に貢献していれば、就業先にそのまま直接雇用して
もらえる場合もあり、自分もそこで働きたいのであれば結果的に
双方にメリットがあるとも言えます。
即戦力を求められる
雇用側が欲しているのは、やはり即戦力です。
とりわけ専門的な業種やスキルの必要な業種は、やはりできる人を
求めているケースが多く、いざ入ってみると自分のスキルでは戦力に
なれず、すぐに契約解除となってしまうこともあります。
雇用側が即戦力を求めているのに対し、派遣側はとにかく人を派遣
したいというそれぞれの思惑があり、その狭間にいる派遣スタッフの
立ち位置は、なかなかシビアと言えます。
世間体が悪い
日本という国は、未だに旧態依然の古い感覚があり、どうしても
派遣社員というと弱い立場にあります。
たとえ派遣社員で月収40万円もらっていても、正社員で月収30万円
の人のほうが評価されてしまう世の中です。
自分の経歴に「正社員」と書くのと「派遣社員」と書くのでは雲泥の
差があり、次の仕事にもつながりにくいという現実があります。
派遣経験者のレビュー
当サイトの管理人である僕も、10年以上派遣社員として働いて
いました。
僕はランスタッド株式会社という派遣会社から派遣先に就業し、
主にヘルプデスク業務に携わってきました。
正直なところ、派遣社員として働くことになんのデメリットも感じ
ませんでした。
派遣先の正社員の人たちは、やはり転勤や上司との人間関係などの
悩みも抱えていて、大変そうだなあと思っていましたが、僕は
派遣なので当然転勤はなく、会社内でもわりと大事に扱ってもらう
ことができました。
派遣であっても仕事の内容は社員の人と同じで、しかもずっと
同じ仕事をしていたため、いつしかリーダー職にまで昇格して
いましたし、長く努めていたのでみんなともとても仲良く働かせて
もらいました。
仕事終わりにはみんなで飲みに行きましたし、休日には同僚と
遊びにも行き、自分が派遣であるという意識はほとんどあり
ませんでした。
ボーナスや交通費こそでませんでしたが、その分時給で優遇して
頂き、当初は1400円スタートの時給が、3年、5年と働くに
つれて上がっていき、最終的には1850円まで上げて
もらうことができました。
残業代もしっかりとつけてもらえ、月収は40万を超える月も
多々あり、給与面でも一切不満がありませんでした。
自分の性格上、同じ会社で一生働くと言った感覚はまったく
なく、つらくなったらいつでも辞められるという気持ちで
働いていたのですが、むしろそのおかげで、長く務めることが
できました。
派遣で働くも、正社員で働くも、人それぞれに合う合わないが
ありますが、僕は派遣という働き方は、その自由度ゆえに
とても性に合っていました。
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まとめ
派遣で働くことは、まだまだ一般常識的には評価されにくい風潮が
あります。
しかし、そういった評価とは裏腹に、派遣ではたらく人の数は年々
増えています。
実際、「正社員としてひとつの会社で終身雇用」というほうが現実的で
なくなってきている現在、派遣で働くことはデメリットよりもメリットの
ほうが大きくなってきている気がします。
派遣のメリットは、自由がききやすく、就職や離職のハードルも低い事が
挙げられます。
一昔前は、いったん仕事を失うとなかなか新しい会社を見つけることは
困難でしたが、今ではすぐにでも仕事に就くことができ、前給などの
利用もできるようになり、本当に働きやすくなりました。
高齢化社会においては親や家族の介護などもしながら働かなければ
ならない人も増えていて、ますます働くことへの自由度が必要となって
きていますね。
派遣というスタイルは、今後もっと浸透してくる可能性が高く、
雇用側、派遣側、労働者側の三者にとってメリットのある働き方に
なってくるかもしれませんね。
ぜひ参考にして下さい。
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