障害者さんが仕事を探す時、自分の持つ障害を企業に伝えるかどうかを
「オープン・クローズ」といいます。
オープンは障害者であることを伝えること、クローズは障害者であることを
伝えないこととなります。
一昔前は、障害を抱えていることによって不利益な扱いを受けることも
あり、障害を公にすることが難しいこともありましたが、現在ではその
ような状況は少なく、障害をオープンにすることでさまざまな支援、
サポートも受けられるようになっています。
目次
障害者が仕事を探す時に重要なオープン・クローズ
障害をオープンにするのもクローズにするのも本人の自由です。
そして、いずれを選ぶかによってそれぞれにメリット、デメリットがありますので
その点について知っておきましょう。
それぞれのメリット
オープン | クローズ |
企業の障害者向け制度が受けられる | 障害者としての扱いを受けずに働ける |
通院や休暇に対しての理解が得られる | 仕事の選択肢が多くなる |
障害を加味した範囲で仕事をさせてもらえる | |
それぞれのデメリット
オープン | クローズ |
仕事の選択肢が狭くなる可能性がある | 対応できない業務を与えられる可能性がある |
自分の障害を人に知られてしまう | 会社の障害者支援の制度を受けられない |
与えられる仕事が限定的になる | 通院や欠勤の理解が得られにくい |
どちらがよいかはご自身の自由ですので、メリット、デメリットを比較して
決めると良いでしょう。
障害を持ちながら働いている人の割合は年々増えている
障害者手帳を持つ人で、仕事に従事する人の数は毎年増え続けています。
その背景に、障害者の労働に対する法整備や、企業の受け皿の増加が
挙げられます。障害があっても、それを理解して受け入れてくれる
環境が整ってきたことが、働きやすさにつながっています。
障害者をサポートする法律の制定
障害者雇用促進法(昭和三十五年法律第百二十三号)
・ 障害者だからと給料を低くしたり、雇用面の差別を行ったりする行為を禁止 ・ 地域の就労支援関係機関での障害者の自立支援 ・ 企業は一定の割合で障害者を雇用することを義務化
障害者雇用促進法により、企業は障害者雇用枠を制定することが義務付けられました。
また、障害のある人に対する不当な扱いを法律で禁止し、働きやすい環境の整備を
推進しています。
この法律によって、障害者であることを隠さずに堂々と働ける職場が増加し、
障害者同士で気兼ねなく働ける環境が整のってきました。
障害者差別禁止法(平成二十五年法律第六十五号)
・ 企業等において障がい者に対して、障がいを理由として差別することを禁止 ・ 障害者からバリア解消に関して申し出があった際に、企業は負担が重過ぎない範囲で対応に努めること
この法律によって、障害者への差別や不当な扱いを禁止し、働きやすい環境を
整備することが促されています。
障害者向け求人エージェントの登場
障害を持つ人にとって最大のハードルは、仕事探しです。
自分のできることは何か、本当に仕事に就くことができるのかという悩みは
誰もが抱えるものです。
そんな中、独力での仕事探しはなかなか難しいことが多く、不安もつきまといます。
以前は、ハローワークや地域障害者職業センターなどの就労支援窓口の利用が
一般的でしたが、現在ではさらに踏み込んだサポートをしてくれるサービスも
登場しています。
それが障害者専門の求人エージェントです。
求人エージェントの最大の魅力は、必ず自分に担当者がつき、職場探しや
書類作成のサポート、希望の職種の相談、待遇交渉なども全面的に支援して
もらえるところです。
そのため、ひとりではわからないことが多い仕事探しも安心して行うことが
できます。
【おすすめの障害者求人エージェント】
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まとめ
自分の障害をオープンにするかどうかは、人それぞれ自由です。
ただ、オープンにすることによって受けられる支援やサポートがあるので、
活用できるものは活用したいところですね。
例えば障害者雇用枠で仕事を探せば、就業している同僚も同じように
障害を抱えている人たちですので、オープンすることに抵抗は少ない
かもしれません。
活用できる支援やサービスは上手に活用して、ベストな職場に出会えると
よいですね。
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