障害者が求職活動をするさい、自分のもつ障害をどのように伝えるかは、
採用率を高めるために非常に大事です。
あまり正直に伝えてしまうと選考で落とされてしまうのではないか、
という不安から、なかなか具体的に自分の障害を伝えられない人が
多いようです。
ですが、実は雇用側が知りたいのはより具体的な話です。
「この人はどのようにして仕事をするのか」「普段はどのようにして
過ごしているのか」と言った、正確な話を聞くことによって、どの
仕事をしてもらうか、どのように配慮すればよいかを判断しようと
しています。
まずは自分のできることできないことをしっかりと伝える
まず大切なのは、障害を持つことによって自分ができないことは何か、
そして逆にできることは何かを明確に伝えることです。
例えば聴覚障害を持つ人の場合、具体的にどれくらいの距離であれば
聞こえるのか、どうやって日々の生活をしているのか、どのように
すれば仕事をすることができるのかを、採用側は知りたいのです。
ですから、
「1mほどの距離があると、普通の会話は聞こえにくいです」
「少し複雑な話の場合は、筆談頂ければスムーズに仕事をすることが可能です」
など、具体的に自分のできること、できないことを伝えたほうが、
採用側も、実際に働いてもらう時にどのような仕事をしてもらうか、
どのように配慮すればよいかがはっきりするので、採用もしやすくなります。
しかし、障害者の多くは、自分のできない部分をはっきり伝えずに
なんでもできるような受け答えをしてしまいがちです。
採用側も、障害を持って働こうとしていることは理解しているので、
その部分を隠されてしまうとかえって採用しにくいものです。
配慮してもらう代わりに自分の発揮できる力をアピールする
障害があること自体に引け目を感じる必要はありませんが、その代わりに
「このように配慮して頂ければ、私はこれだけのことができます」という
意欲を示すことは非常に大事です。
「私は下肢障害のため、長時間の立ち作業が難しいですが、作業中に
こまめに座ることを許可頂ければ作業も滞りなく行うことができます」
このように、障害への配慮を頂くことによってこれだけの働きができます
というアピールをすれば、仕事への意欲も伝えられ、会社としても採用後に
ともに働いてもらえるイメージがしっかりとできます。
他にも
「上肢障害により、肘から先の動きがあまりスムーズでないので、
通常のマウスではなくトラックボールマウスを使うことで、パソコン
操作がスムーズに行えます」
「上半身の障害のため、長時間のデスクワークをすると体を支えるのが
つらいのですが、背もたれの高い椅子であれば長時間作業が可能です」
など、環境を配慮してもらうことで仕事の効率を上げることができる
のであればしっかりと伝えることが大事です。
具体的な症状と配慮の希望を伝え、仕事への意欲を伝えることができれば
採用側も、何を準備すればよいか、どのように働いてくれそうかを
イメージしやすくなります。
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「できないことが何か」よりも「どのように対処しているか」が大事
「○○はできません」「○○は無理です」など、できないことだけを伝えると
あまりいい感触を持ってもらえません。
採用側が見ているのは、できないことに対して普段どのように対処しているのか
です。
できないことばかりアピールされると、一緒に仕事をしていく時も「あれもできない」
「これもできない」となってしまい、使いづらい人だと思われてしまいます。
障害があっても、それをどのように対処しているのかを採用側はみているのです。
まとめ
障害者雇用枠を持っている企業は、ちゃんと障害のある人にもできる仕事を
用意してくれています。
ですが、当然ながらしっかりと働く意欲のある人、障害と向き合いながら
働きたいと思っている人を求めています。
ですので、配慮してもらいたい部分は正直に伝え、そのかわりにこれだけの
働きができますという意欲を伝えることがとても大事です。
ぜひ参考にして、理想の職場を見つけて下さい。
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