「障害者雇用枠」とは、企業が一般的に募集している枠とは別に、障害者に
向けた採用枠のことです。
企業は、障害を持つ人にも就労の機会を提供する一定の義務があります。
今回は、企業が障害者向けに募集している仕事内容について説明していきます。
目次
なぜ企業は障害者雇用枠を設けているのか
障害者が一般労働市場だけで仕事を探した場合、やはり健常者に比べて採用
されにくくなってしまいます。
そのため、国は「障害者雇用促進法」を定め、企業への障害者雇用を法的に
義務付けました。
障害者の雇用数が法的雇用率に満たない場合、企業は国庫に雇用納付金を
収めなくてはいけません。
また、障害者へ就業の機会を提供しない企業は、社会貢献度が低いと
みなされてしまうデメリットもあります。
そのため、企業としては障害者を受け入れる枠を設けたほうがメリットが
あるのです。
障害の内容によって雇用機会は差別されない
障害者雇用促進法は、以前まで身体的障害者にのみ適用されていましたが
2018年には精神障害者も対象となりました。これにより、障害の
内容にかかわらず、平等に障害者を雇用することが義務付けられました。
以下の障害を持つ人も、みな平等にお仕事をしています。
上肢・下肢障害 / 心臓・内蔵機能障害 / うつ病 / 統合失調症 / てんかん / 適応障害 / 知的障害 / 呼吸器機能障害 / 体感機能障害 / 聴覚障害 / 視覚障害 / パニック障害 / 双極性障害Ⅱ型 / その他
積極的に障害者雇用を推進している大手企業一覧
障害者雇用を推進している企業は非常にたくさんあり、働く意思があれば、
いつでも就業のチャンスはあります。
一般労働市場では入るのが難しい有名大手企業でも、多くの障害者が働く
チャンスを手に入れています。
下記に実際に障害者雇用を積極的に行っている企業の一部を抜粋しておきます。
ヤフー / みずほフィナンシャルグループ / 損害保険ジャパン / テレビ朝日 / 三菱UFJ銀行 / リコージャパン / 積水ハウス / 川崎重工業 / 楽天ソシオビジネス / アコム / 明電舎 / 花王 / ハーゲンダッツジャパン / YKK AP / 三菱電機 / SMBC信託銀行イエローハット / 京セラ / ヒューマンリソシア / パナソニック / ALSOK / アディダスジャパン / サッポロビール / アデコビジネスサポート / アマゾン / 本田技研 / 東急ハンズ / NTTデータ ジェトロニクス / タマホーム / ネスレエスプレッソ / ティファニー / カシオ計算機 / アイフル / アートネイチャー / 富士ゼロックス / 三井住友カード / ブリヂストンリテールジャパン etc…
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障害者向けの仕事にはどんなものがあるの?
障害者向けの仕事と言っても、実際には一般の人がする仕事と変わりません。
ただ、障害の内容によって健常者と同じような仕事をすることができない人が
引け目なく仕事ができるよう、フォローしてくれる環境が整えられています。
以下に障害別のお仕事の実例を上げてみます。
下肢機能障害の人が実際に働いている仕事
■事務職
■在宅勤務
■デザイナー
■SE(システムエンジニア)
■コールセンター
■座ってできる工場の作業
下肢機能障害をもつ人の場合、車椅子が使用できる環境を提供してくれたり、
歩行が難しいことを前提としたフォローをしてくれる企業であることが
重要です。また、通勤に対する配慮も必要です。
在宅でのお仕事の場合、やはり給与単価が安くなる傾向があるので、
通勤ができる方は一般の社員と同じ内容の仕事をしている人が多いです。
上肢機能障害の人が実際に働いている仕事
■オフィス事務
■パソコン入力
■電話対応・テレフォンペーレーター
■デザイナー
■プログラマー
上肢機能障害を持つ人の場合、症状の度合いによってできる仕事の内容も
変わってきます。
ある程度手や指の動作が可能である場合、パソコン入力のお仕事や電話対応
系のお仕事はたくさんあります。デザイナーやプログラマーなどのお仕事も
あります。
ただし、上肢機能障害の方は長時間同じ姿勢を保っているのが難しい人も
いますので、勤務時間や休憩時間など、一定の配慮をしてもらうのが
よいでしょう。
視覚障害の人が実際に働いている仕事
■ヘルスキーパー(企業内理療師)
■コールセンター
■テープ起こし
■プログラマー
■入力業務
視覚障害の人の場合、症状の度合いがどれくらいなのかによって、お仕事の
内容も変わってきます。
パソコン操作が可能な場合、事務系の入力のお仕事やテープ起こしと言った
仕事もあります。
コールセンターの募集もたくさんあるので、コミュニケーションが問題なく
取れる人はできる仕事の幅も広がります。
聴覚障害の人が実際に働いている仕事
■プログラマー
■在宅勤務
■事務職
■SE(システムエンジニア)
■デザイナー
■機械操作などの工場作業
聴覚障害を持つ人は、どれくらいの症状かによってできる仕事の範囲が
決まってきます。
補聴器などを用いて普通にコミュニケーションが取れる人であれば、一定の
配慮をしてもらうことで、ほぼすべてのジャンルのお仕事が可能です。
障害の度合いが高い場合は、聞き取りの精度を要しない仕事もたくさんあります。
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精神障害の人が実際に働いている仕事
■在宅勤務
■プログラマー
■事務職
■SE(システムエンジニア)
■デザイナー
■機械操作などの工場作業
精神障害を抱える人の場合、仕事内容よりも、心穏やかにストレスなく
働ける環境と人間関係が重要です。
こんを詰めすぎない、無理をしない、悩みを聞いてもらえるなどの
サポートをしてくれる職場であるかが大事です。
障害者枠の仕事を見つける方法
通常のお仕事募集サイトや、ハローワークでは、障害者向けの募集の数が
少なく、いちから自分で探して採用までこぎつけるのはかなり難しいです。
障害者がお仕事に就くのにもっとも便利なのは、障害者用の求人エージェント
に仕事探しをお願いすることです。
求人エージェントはすべて無料で、あなたの希望する仕事内容から最適な
会社をマッチングしてくれるだけでなく、書類作成のサポート、面接などの
日時設定、勤務時間や勤務日の調整、就労後のアフターケアなどをすべて
無料でサポートしてくれます。
実際問題として、求人エージェントを利用する以外の方法で自分の理想と
するお仕事に就くのは、ほぼ不可能だと思います。
求人エージェントを利用するには、WEB上から必要項目を入力するだけ。
後日、担当者から連絡が入りますので、説明会に参加するか、それが
難しい人は電話相談なども可能です。
なぜ求人エージェントというものがあるのか
企業は、用意した障害者雇用枠をすべて埋めたいという思いがあります。
そのため、障害者雇用枠いっぱいまで労働者を募集するのですが、実際には
欠員が出てしまうことも多々あります。
その枠を埋めるために、企業は求人エージェントに報酬を払うことで
仕事を探している障害者さんを紹介してもらいます。
求人エージェントは、その企業からの報酬によって運営されているため、
障害者さんからお金をもらう必要はないわけです。
とは言え、あまりにも障害者さんの希望と異なる企業に無理やりマッチング
しても、実際に仕事が続かなければ意味がありません。
エージェントとしての信頼も下がってしまいます。
ですから、求人エージェントはできるだけたくさんの企業とつながりを
持ち、同時にたくさんの障害者さんも募集することによって、長く努めて
もらえる企業を紹介することを生業としているのです。
つまり、企業も求人エージェントも、そして障害者さんもみんなが
得をするシステムが成り立っているのです。
ですから、障害者雇用枠の仕事を探すのに、自分の独力で探すという無謀な
ことをしなくても、便利な求人エージェントを利用すればよいのです。
まとめ
障害者さんが快適に働けるよう、法制度や企業内の労働環境も劇的に
改善されてきています。
仕事を紹介する求人エージェントも増えてきており、障害もひとつの
ステータスと言えるようになってきました。
障害者手帳さえあれば、障害者枠として大手有名企業で働くのも
難しくありません。
ハンデをハンデとせず、生き生きと働いている障害者さんたちに、
もっと快適な労働環境の整備が進むとうれしいですね。
まだ働くことに不安があるという人も、求人エージェントは相談だけでも
気軽にのってくれますので、ぜひ利用して下さい。
障害者雇用枠で募集している仕事内容って?どんな仕事があるの?に対するみんなの評価
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片足麻痺ですが、某大手電気メーカーで働けています。障害がハンデでないとはいいませんが、生きていることに感謝できるようになったことは、自分の成長につながっていると思います。みなさん、きっといろいろあると思いますが、頑張りましょう^^